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【映像翻訳あるある】Vol.2 ベタ訳では死ねない

仕事

 

こんにちは、映像翻訳者のelly (@ellyeblog) です。

映像翻訳の仕事を身近に感じてもらおうと、趣味で四コマ漫画を描き始めました。

今回は映像翻訳者に限らず、「翻訳者全般」に言えるネタかもしれません。

 

翻訳者さんによって、作業のやり方はいろいろ好みがあると思います。

私が働いていた翻訳会社でも、通っていた翻訳学校でも、「最初から1語1句、丁寧に訳しなさい」とか、「まずは全体を把握しなさい」などと指導された記憶はなく、翻訳作業に特別な決まりはありません。

実際に仕事をしながら、みなさん自分に合ったやり方を見つけていくのだと思います。

 

私の場合は、まず全体の分量や難易度を把握しておきたいので、とにかく一度最後までベタ訳(直訳)をしています(映像翻訳の場合はスポッティングが終わってから)。

もちろんこの段階でも、「誤訳がないこと」「文法の解釈や数字が正しいこと」など気をつけることはありますが、細かい訳の表現や、字幕の場合は文字数制限などは気にせず、とにかく情報を漏らさないように直訳していきます。

そしてこの段階で意味が分からない箇所があっても、全体を把握した後なら簡単に訳せることもあるので、あまり一箇所に時間をかけ過ぎないようにしています。

なので、このベタ訳段階のものは、とても人には見せられないレベルであり、この四コマのように毎回思ってしまうのです。

そしてベタ訳を終えたら、あとはひたすら日本語としてより自然な訳に推敲していくのですが、この作業が一番好き。特に字幕翻訳の場合は、文字数にぴったりいい訳がはまったときは、本当にうれしいです。

 

今回の四コマの内容、実は大手映像翻訳学校に通っていたときに、先生も同じことを言ってたんですよね。

先生は確か、「推敲が大事」という趣旨で話していたと思いますが、「未完成の訳はとても人に見せられないから、もし交通事故とかに遭ったら這ってでも家に帰ってパソコンからデータを消す!」とおっしゃっていました(笑)。その気持ち、とてもよく分かる!

そんな翻訳者さん、他にもいるかしら?

ではまた次回!

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