✔ 子どもに大人気のRobloxって何?
✔ 子どもに遊ばせても危なくないの?
✔ 何か学べることはあるの?
そんな疑問を持つ方に向けた記事です。
こんにちは、フリーランス映像翻訳者のelly(@ellyeblog)です。
うちの三姉妹(8歳、6歳、4歳)が2022年春からどっぷりハマっているゲーム、「Roblox(ロブロックス)」。
レゴブロックをモチーフにしたアバターが特徴で、今や世界中で月に1億5000万人以上がプレイしていると言われています。
我が家では、長女がiPadでイラストの練習をしていて見つけた「スピードドロー」というゲームがきっかけで、Robloxの広い世界を知ってしまいました。
娘たちがあまりにもRobloxに夢中なので、
「ゲームばっかりやって、いいかげんにしなさい!!」
と最初は怒っていたのですが、長女がある日、海外のユーザー(Robloxでいうフレンド)と英語でチャットをしているのを見て、
「Robloxって、英語の勉強に役立てられるのでは?」
と思い、前向きに遊ばせてみることにしました。
この記事では、Robloxの概要や、Robloxが英語学習にどう役立つかについて、私なりに紹介していきます。
Roblox(ロブロックス)とは?
世界で大流行中のゲーミングプラットフォーム
Robloxとは、パソコン、タブレット、スマホなどで遊ぶことができる、ゲーミングプラットフォームです。
2006年のリリース後、2010年代後半から人気が出始め、コロナ禍のステイホームの影響で、2020年7月には月間アクティブユーザーが1億5000万人を突破したと言われています。
アプリは無料でダウンロードできます。
ゲームのタイトル数は5000万本以上
「Roblox」自体はゲームの名前ではなく、プラットフォームの名前。
Robloxのアプリをパソコンやスマホで開くと、たくさんのゲームがこのように表示されます。
▼Robloxのホーム画面
その数、なんと5000万種類以上!
ジャンルも、シミュレーションゲーム、脱出ゲーム、スポーツ、格闘など実に様々。
なぜこれほど数が多いかと言うと、Robloxユーザーは、ゲームで遊ぶ以外にも自分でゲームを作ることができ、それを配信できるからです。
最近では子どものプログラミング教室でも「Roblox」を取り入れているそうです。うちの長女もスクラッチというプログラミング教材が好きなので、いつかRoblox Studioもやらせてあげたい。
自分のアバターを仮想空間で遊ばせる
Robloxでは、まず自分のアバターを作ります。顔、髪型、服など、自分の好きなキャラクターを作ることができるのは、子どもが喜ぶポイント。
そしていわゆるメタバース(仮想空間)で自分のアバターを遊ばせるという感じです。
▼アバターのカスタマイズ画面
ゲームによっては、雰囲気の違うアバターを作れたりして楽しいです。
ソーシャル機能もある
Robloxでは、他のプレイヤーも同じゲーム空間にいます。そしてフレンドリストに友達を登録しておくと、いつでもオンライン上で、同じゲームで一緒に遊ぶことができます。これがコロナ禍のステイホーム中にRobloxの人気に火をつけた理由でもあると言われており、うちの3姉妹の一番のお気に入りポイントでもあります。
3人それぞれがユーザー登録しているので、1人1台スマホやタブレットを持てば、同じゲームの世界で一緒に遊ぶことができ、それがとても楽しいようです。
▼うちの3姉妹のアバターが一緒に遊んでいる様子(Livetopiaより)
危なくないの?
Robloxで遊ぶ子どもは、世界中で5000万人いると言われています、その中心は小中学生のユーザー。なので危険性は少ないと言えますが、注意点もいくつかあります。
- ゲーム内課金がある
- プロフィールが公開される
- モラルのないユーザーやゲームに遭遇する可能性がある
①ゲーム内課金がある
Robloxのゲームはどれも無料で遊べます。ただしゲーム内には課金する場所もあります。
✔ 自分のアバターをアップグレードする場合
✔ 個別のゲーム内でアイテムを入手する場合
これらの課金は、その都度、直接お金を支払うのではなく、Robux(ロバックス)というゲーム内通貨を購入して行うのですが、Robuxの購入はクレジットカードやApple IDなどの決済で行います。
子どもに勝手に課金させたくないなら、クレジットカードを登録したり、Apple IDのパスワードを子どもに教えたりするのはやめましょう。
うちも課金は一切NGと教育しています。
②プロフィールが公開される
ユーザー登録すると、自分のプロフィールを作ることになります。そして以下の項目が他のユーザーに公開されます。
✔ アバターの画像
✔ 自由記述の情報
✔ 自分のフレンド
✔ 自分で作成して公開したゲーム
ユーザー名は本名である必要はないので、本名で登録しない方がよいでしょう。漢字やひらがなも使えず、アルファベットのみです。また自由記述の「情報」欄には、詳しい個人情報を書かないことです。
ちなみに表示名は後で簡単に変更できますが、ユーザー名は1000Robuxを使用しないと変更できない仕様なので注意して下さい。
③モラルのないユーザーやゲームに遭遇する可能性がある
Robloxに限らず、オンラインゲームでは、相手の顔が見えないだけに、攻撃的な行為や発言をするユーザーも時々います。
Robloxではフレンド以外の人とも個別のゲーム内でチャットができますが、中には不適切なメッセージを送ってくる人もいるかもしれないので、チャット機能はフレンドに制限しておくことをオススメします(設定画面で変更できます)。
また中には下品でモラルの低いゲームもあるようなので、評価が高く、プレイヤー数の多いゲームを選ぶようにすると安心です。子どもがどんなゲームで遊んだかは直近の履歴が残るので、親もこまめにチェックしましょう。
子どもにオススメのゲーム5選
5000万種類以上もあるRobloxのゲーム。どれで遊んだらいいか悩みますよね。
Robloxのホーム画面では、各ゲームの「Good評価の割合」や「訪問者数」が分かるようになっていますし、「おすすめ」「高評価」などでサーチする機能もあるので便利です。
うちの娘たちがよく遊んでいる、オススメのゲームをいくつかご紹介します。
『スピードドロー!』
3分間の制限時間内に、参加者同士(だいたい5名前後)で共通のテーマで「お絵描き対決」をするゲーム。最後にお互いに投票し合って、1位~3位の順位を決めます。タッチペンがあると便利ですが、手でもOK。
テーマは日本語だったり、英語だったり、なぜかたまにスペイン語(?)だったり。英語の勉強にはなりませんが、他の人の絵が参考になって絵が上達するし、お国柄が出ている絵もあったりして面白いです。
また各ラウンドの合間に20秒の休憩時間があり、アバターを自由に遊ばせることができます。
ちなみに英語では「Speed Draw」という名前なので、「スピード引く」という直訳調の怪しい日本語が出てきます。日本語対応ですが、Roblox自体の設定を英語にしておけば、少しは英単語の勉強になります。
▼スピードドロー!の参考動画
『Livetopia』
トピアシティー、霧の森、クレセント山、夢の島の4つの場所で、自由に遊ぶロールプレイ系のゲーム。
実際の街にあるものなら大抵何でもあるので、家を建てたり、お店で働いたり、動物と遊んだり、モールや学校やスポーツセンターに行ったり、公園で遊んだりと、いろんなことができます。
街を移動するときも、車、バイク、馬、キックボードなど、いろいろなアイテムが使え、飛行機も操縦できます。
ちゃんと朝から夜という1日の時間の流れがあり、ときどき火事や銀行強盗などの事件が起きたりするのも面白いポイント。警察官や消防士の疑似体験ができます。
こちらも日本語対応なので英語の勉強にはなりませんが、Robloxの設定を英語にしておけば、いろんな日常単語の勉強になります。
▼Livetopiaの参考動画
『Twilight Daycare』
赤ちゃんのお世話をしたり、自分自身が赤ちゃんになって誰かにお世話をしてもらったりするロールプレイゲーム。うちの3歳の三女もお気入りのゲームです。
自分の役割は、ベビー、トドラー(幼児)、世話人から選ぶことができます。同じ「Twilight Daycare」でもいろいろなバージョンがありますが、大体内容は似たような感じのようです。
世話人になると、赤ちゃんが泣いたらミルクをあげたりオムツを替えたり、トドラーを遊ばせたりトイレに連れて行ったりと大忙し。
ベビーやトドラー役は、今何が必要かをボタンで訴えると、見ず知らずの人が次々にお世話をしてくれるので面白いです。そして「アクション」や「エモート(表情)」ボタンで応じてあげます。
いちおう日本語対応ですが、赤ちゃんのセリフは英語表記で、ボタンも一部英語のままなので、状況や画像を参考に、簡単な会話表現や単語が身につきます。
▼Twilight Daycareの参考動画
『Gacha Online』
家を建てて、模様替えを楽しむロールプレイゲーム。こちらはアバターが可愛い系なので、娘たちもお気に入りです。
表示はほとんど日本語なので、慣れてきたらRobloxの設定を英語にすることで、日常のいろいろな基本単語が覚えられます。
▼Gacha Onlineの参考動画(準備中)
『Adopt Me!』
Livetopiaとよく似たロールプレイゲームですが、ペットをお世話することが中心のゲーム。
一部日本語対応ですが、他のゲームに比べると英語の単語や文章がたくさん出てくるので、とても勉強になります。
ペットの要求が英語とアイコンで表示されるのですが、英語が分からない娘たちも、ペットを喜ばせようと頑張っています。
▼Adopt Me!の参考動画(準備中)
Robloxで英語を学ぶ方法
①ゲーム内で自然にたくさんの英語に触れる
Robloxは日本語をはじめ数多くの言語に対応しており、いつでも設定を変えられます。そして日本語を選んだ場合でも、全部が全部、日本語に訳されているわけではありません。
例えば、上で紹介した『Adopt Me!』では、このように指示が英語で出てきたりします。
でもこれを親がいちいち子どもに訳してあげる必要はありません。
わりと簡単な英語がほとんどですし、状況から大体意味が分かるので、子どもは感覚でゲームをサクサク進めていってしまいます。
まさにネイティブと同じ「直接法」で英語思考を鍛えているように思います。
しかも子どもは「ゲームがやりたい!」という強いモチベーションがあるので、勉強という意識がないのがいいです。
②フレンドと英語でチャットする
世界中のユーザーがプレイしているRobloxのゲーム空間は、言わば異文化交流の場です。あるゲームでは韓国語が飛び交っていたり、ということもあります。
そしてフレンドになると、1対1でもチャット機能が使えるので、相手が外国人なら、学校などで習った英語をどんどん使うチャンスです。
プレイしているといろいろな人からフレンド申請が来るようで、長女はいつの間にかインドネシア人のフレンドと仲良くなっていました。
▼長女とフレンドのチャット画面
相手は必ずしも英語のネイティブではないですし、若いユーザーが多いので英語は完璧ではないかもしれませんが、間違ってもいいからどんどん使うのは大事なこと。
また今後もし、旅先や留学先で友だちになった子がいたら、SNSのように、Robloxで交流を続ける、なんてこともあるかもしれません。
昔「海外文通」にハマっていた私からしたら、チャットで気軽に英語のやり取りができるなんていい時代です。
③ゲームの時間も英語のかけ流しの時間にあてる
我が家では、「パルキッズ」や「DWE」を中心に、1日90分以上、英語のCDをかけ流すことを日課にしています。
「ゲームをしながらのかけ流しってどうなの?」
とも思いますが、調べたところ、機械音に邪魔されなければ効果はあるとのこと。
少なくとも何もしないよりまマシだろうということで、うちではRobloxなどのゲームをするときは、ゲームの音量を極力小さくして、英語のCDのかけ流しをするようにしています。
ときどき娘たちがCDに合わせて英語の歌を口ずさみながらゲームをしていることもあるので、いちおう耳には届いている様子。
子どもがゲームばかりやっていると親は不安になりますが、英語が流れている環境でゲームをさせることで、親の気持ちも少しは楽になります。
まとめ:Robloxは生きた英語の学習に使える!
いかがでしたか。「英語は手段であって目的ではない」とよく言いますが、まさにそれです。
Robloxで英語を学ぶというよりも、英語でRobloxのゲームを楽しむうちに、自然に英語が身についていくという感じ。
「ゲーム=悪」と捉えてRobloxを楽しむ機会を子どもから奪うのではなく、せっかく子どもが夢中になっているなら、少しでも学びにつながるようにしていきたいものです。
まだまだ知り尽くせないRobloxの世界。これからも娘たちと探求していきたいと思います。