おうち英語、おうち中国語、映像翻訳の情報サイト

小1の読書感想文におすすめの児童書10選

教育(語学以外)

 

こんにちは。三姉妹を子育て中のellyです。

小学1年生の長女、夏休みに初めての「読書感想文」の宿題が出ました。学校からは200字詰め原稿用紙4枚が渡され、「1枚でもよいから書きましょう」との指示。

本を読んで感想を書くだけ、とはいえ、読書感想文って私も昔、苦労した経験があります。小1の娘が、本を読んで自分が感じたことを、言葉でうまくまとめることができるのか。やはり最難関の課題でした。

良い本はたくさんあれど、読書感想文を書くとなるとある程度の分量があり、自分の実体験に沿った内容の本を選ぶと、いざ感想を書くときにスムーズだと思います。

今回は娘が学校から借りてきた数冊の本の中にちょうどよい本があったので、本選びはすぐに終わりましたが、今まで読んだり、今回調べたりした本の中から、小学1~2年生の読書感想文におすすめだなと思った絵本・児童書を10冊ご紹介します。

 

『くんちゃんのはじめてのがっこう』

今回長女が読書感想文の本に選んだ1冊です。「くんちゃん」はシリーズで出ているようですが、私は初めて読みました。子グマのくんちゃんが、小学1年生になり初めて学校に行く日のお話です。娘は「がっこう」という文字が目に留まって借りてきたようですが、1年生の読書感想文にとてもピッタリの内容でした。

朝起きてから、お母さんと一緒に学校に向かう間は、楽しみで仕方がないくんちゃんですが、学校に着いてお母さんと離れるときになると、やっぱり不安になってしまいます。小さな学校なので、教室は上級生と一緒。字も読めない、計算もできないくんちゃんは、何でもスラスラできてしまうお兄さんお姉さんたちを見て、どんどん縮こまっていきます。ついに自分たち1年生が前に呼ばれると、くんちゃんは教室から逃げ出してしまうのですが…。
1年生の不安な気持ちをちゃんと分かっている先生のやさしさやアイデアのおかげで、くんちゃんは無事1日を終え、翌日も楽しそうに、学校に行く準備をするのでした。

小学校入学を控えた年長さんや、小学校生活を経験し始めたばかりの1年生におすすめの本。そして、まだできないことを子どもに要求してしまいがちな親にとっても、参考になる部分がありました。

文字の量:★☆☆(少なめ)

 

『おなかがぽこぽこ』

たぬきのぽこぽこは、大好きなおイモの苗をもらって、大切に育てます。秋になればおイモができる。それを楽しみに、暑い夏の日も、水やりや草抜き、虫退治を頑張ります。そして秋、ついに大きなおイモがとれました。1人でおイモパーティーをしていた夜、お腹がペチャンコのお月様(三日月)を見て、お月様にもおイモをあげようとしますが、届きません。そこで山のてっぺんのテーブルの上におイモを置いて帰ると、次の日、おイモがなくなっていて…。

本当にお月様がおイモを食べて元気になっていったと信じているぽこぽこが愛らしく、大切に育てた大好きなおイモを惜しげもなくお月様にごちそうしてしまう優しさを、子どもが感じられるといいですね。最後のちょっとしたオチも面白いです。

塩田守男さんは「かえるくんシリーズ」もおすすめです。

文字の量:★☆☆(少なめ)

 

『おこだでませんように』

いつも怒られてばかりの男の子の視点で書かれた本。お母さんも学校の先生も、すぐに僕を怒るけど、僕にだって言い分はある。妹と遊んであげていたから宿題をやっていないだけなのに、お母さんに怒られた。仲間外れにされたからケンカしたのに、僕だけ先生に怒られた。僕だっていろいろ考えてやってるのに、悪いのは僕だけじゃないのに、みんなその状況だけを見てすぐに僕を怒る。言い訳しても、どうせまた怒られるから、黙ってる。本当は褒められたいのに…。そんな思いから、七夕の短冊に、覚えたてのひらがなで書いた願い事が、この本のタイトルの「おこだでませんように」です。その短冊を見た先生、そして先生から話を聞いたお母さんは、やっと男の子の気持ちに気が付き…。願い事がかなった男の子の素直な気持ちにもジーンとします。

子どもの気持ちや状況を考えず、つい短絡的に怒ってしまいがちな親には、胸に刺さるものがありました。怒られる側の子どもが読んだらどう感じるか、親子で一緒に気持ちを共有できたらいいですね。

文字の量:★☆☆(少なめ)

 

『メガネをかけたら』

こちらも、くすのきしげのりさんの本。メガネをかけなくてはならなくなった女の子の不安を描いた感動作です。クラスにはメガネをかけている子が1人もいないので、みんなにからかわれるのが不安な気持ち、よく分かりますよね。

メガネ屋さんでどんなにいいことを言われても、信じられない女の子。結局、メガネを買った次の日、メガネをかけずに学校に行きます。事情を知っている先生は、女の子にやさしく話しかけます。そして翌朝、女の子が起きると…。

この本に出合った後、我が家の次女も、弱視のために治療用メガネをかけることになりました。やっぱり「保育園でみんなに笑われるから嫌だ」と言うので、この絵本がとても参考になりました。

文字の量:★☆☆(少なめ)

 

『ともだちや』

「キツネとオオカミのおれたち、ともだち!」シリーズの1作目。友だちがいなくて寂しい人がいたら、1時間100円で自分が友だちになってあげる。そんな「ともだちや」という商売を思いついたキツネくん。果たして売れるのでしょうか。ウズラさん、クマさん、オオカミさんが声を掛けてくれますが…。最後にキツネくんは、お金よりも大事なものに気付いたのです。

「友だち」「お金」というものの価値に気付いたり、友だちがいない子にとっては少し勇気をもらえる本かもしれません。年長さん~1年生におすすめの、やさしい絵本です。

文字の量:★☆☆(少なめ)

 

『もりのゆうびんきょく』

森の郵便局で働くハリネズミさん。ポストを回って郵便を集め、スタンプを押して、配達開始。森の動物たちに小包や手紙を届けていきます。配達が終わり、お昼にサンドイッチを食べていると、なんと中から紙切れが。どうやらサンドイッチと一緒に手紙を食べてしまったようです。残った封筒の裏にあるのは「や」の文字だけ。「や」さんを探し回り、友だちの多いりすさんにも助けてもらおうとお家を訪ねたところ…。

「や」さん探しが面白く、子どもと一緒に「や」がつく動物を考えてみるのも楽しいです。手紙を食べてしまって焦るハリネズミさんですが、のんきなりすさんのおかげで読む方もほっこりしてしまいます。お手紙を書く楽しさも、子どもに伝わるといいですね。

文字の量:★★☆(中ぐらい)

 

『ふたりはともだち』

カエルくんとガマくんのシリーズ1作目。「はるがきた」「おはなし」「なくしたボタン」「すいえい」「おてがみ」の5つのお話が載っています。特に「おてがみ」は小学校の教科書にも載るほど有名な作品です。

「はるがきた」
春が来たのになかなか冬眠から目覚めないガマくん。友達のカエルくんが起こしに来たのに、5月まで寝かせて欲しいと布団にもぐり込んでしまいます。そこでカエルくんは知恵を絞ります。

「おはなし」
病気のカエルくんを元気づけようと、一生懸命お話を考えるガマくん。なかなか思い付かずに、今度はガマくんが寝込んでしまいます。

「なくしたボタン」
カエルくんとガマくんが遠くへ出かけたとき、ガマくんは上着のボタンを1つなくしてしまいます。2人はボタンを探し回りますが、結局見つからず、家に帰るのですが…。

「すいえい」
カエルくんとガマくんは川で水泳をすることに。ガマくんは自分の水着姿が恥ずかしくて、見ないでとカエルくんに言いますが、動物たちが次々とガマくんの水着姿を見に来てしまいます。

「おてがみ」
今まで一度も手紙をもらったことがないというガマくんが、寂しそうに玄関の前で手紙を待っている姿を見て、カエルくんは家に帰り、ガマくんに手紙を書きます。それをカタツムリくんに届けてもらうよう頼みますが…。

5つのお話、それぞれに良さがあります。子どもとどれが一番好きか、話し合ってみるのも面白いと思います。

文字の量:★★★(多め)

 

『つりばしゆらゆら』

長い吊り橋の向こうに、自分と同じ年くらいの、キツネの女の子が住んでいることを知ったキツネの子こんすけ。友だちのクマの子とウサギの子は、「もう少し大きくなってから行こう」と諭しますが、こんすけは「今の小さいキツネの子と遊びたい」という気持ちが抑えられず、一人で吊り橋を渡る練習を始めます。吊り橋はグラグラ揺れて怖いけど、毎日、1歩1歩、進む距離を増やしていきますが…。

子どもの成長は本当に1日ずつ、少しずつなんだということを感じさせてくれます。そして吊り橋の上から、まだ見ぬ友だちに話しかけたり、花やハーモニカをプレゼントしたり、今できる精一杯のことをするこんすけ。この童話は、橋を渡れるかどうか、キツネの女の子に会えるかどうかという結果ではなく、何かをがんばること、相手を思うことの大切さを教えてくれます。

おなじ「きつねの子シリーズ」の『きいろいばけつ』もオススメです。

文字の量:★★★(多め)

 

『はるのゆきだるま』

「春の雪だるま?」と、まずタイトルに興味がわきます。独りぼっちで山に立っているのは、村の子どもたちが作った雪だるま。冬に生まれ、春を知らない雪だるまに、動物たちは春のすばらしさを伝えます。そして春を待ち遠しく思う雪だるまに、「春を見つけたら春のお土産を持ってきてあげる」と約束し、動物たちは去っていきます。ついに春が来て、動物たちがゆきだるまの元に戻ると…。

読んでいくうちに、大人だと何となく悲しい結末が想像できてしまうのですが、そこにはちゃんと素敵なサプライズもあるのです。夏休みの読書感想文には季節的にそぐわないかもしれませんが、子どもと一緒に読みたい1冊です。

文字の量:★☆☆(少なめ)

 

『ふくびき』

『おこだでませんように』『メガネをかけたら』と同じ、くすのきしげのりさんの感動作です。季節的には、冬休みの読書感想文(もしあれば)によいかもしれません。

クリスマス前日。幼い姉と弟は、お母さんが新しいバッグを欲しがっていたので、クリスマスにプレゼントしてあげようと考えます。80円のおこづかいを持って、内緒で商店街に行きますが、当然、80円では何も買えません。そこで、福引きで3等のハンドバッグを当てようとしますが、持っていたのは補助券1枚。福引きもやらせてもらえず、とぼとぼと家へ向かいます。すると道に福引券が落ちていて、もう1回、福引きをしに行くのですが…。

お母さんを喜ばせたい弟と、ウソがつけずに葛藤するお姉ちゃん。2人の気持ちが、お母さんにとっては何よりのクリスマスプレゼントであり、さらに町の人たちのやさしさが心にしみる作品です。小学生の子どもなら、きっとこのお姉ちゃんの複雑な気持ちが理解できるのではないでしょうか。

文字の量:★★☆(中ぐらい)

 

まとめ

いかがでしたか?

最初は、「読書感想文とは何か」ということすら分かっていなかった長女。親の私も、とりあえず夏休みの課題をこなせばいいと思っていましたが、「読書感想文を書く」という経験を一度したことで、その後の娘の読書が、以前よりもずっとスムーズになりました。イヤイヤやりがちな読書感想文ですが、せっかくの機会なので、子どもの成長の機会にできたらいいですよね。

今回紹介した本は、どれも大人が読んでも楽しめる作品だと思います。本選びに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

 

タイトルとURLをコピーしました