こんにちは。娘たちへの中国語教育がこのところストップしていて、これではいけないと反省中のelly (@ellyeblog) です。
実は去年、長女が幼稚園年中の頃、近所の中国語教室に通わせようと思ったことがありました。4歳からのキッズクラス(といってもマンツーマン)の体験レッスンを受けたところ、残念ながら先生の雰囲気が長女に合わず(少し年配で、グイグイ系。まさに当時の長女が苦手なタイプで)泣いて授業にならず…。それでもしばらくは慣らすために私が代わりに受講し、長女はそれに付き合う形で「親子レッスン」として数か月通いました。
先生には徐々に慣れていったものの、結局いつまでたっても中国語に興味を示さず、むしろ「ピアノが習いたい」「ダンスが習いたい」と他の習い事をしたがり始めたので、どうせなら娘の興味のあることに時間とお金を投資しようと、中国語教室は辞めてしまいました。
成果はなかったものの、レッスンで時々、中国語の絵本を私が読む練習をして、家で娘たちに読み聞かせる、という経験をしたので、一時期は「中国語の絵本読んで」と言ってくれるようになりました。今後も娘たちのお気に入りの本を探して、「お家学習」に役立てていきたいと思っています。
前置きが長くなりましたが、今回はそんな私がオススメする、中国語に翻訳された日本の名作絵本10冊を紹介したいと思います。
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まずは0歳向けの絵本から
『ぴょーん/蹦』
まつおかたつひで作。日本人の0歳児なら必ず読んだことがあると言ってもいい絵本。読み聞かせ会などでもよく大型絵本で見せてくれますよね。登場する動物や虫の名前が覚えられます。「蹦 [bèng]」は「跳ぶ、跳ねる」という意味。「跳べるかな~?/会不会蹦?」と言いながらページをめくると楽しいです。
『きんぎょがにげた/小金鱼逃走了』
五味太郎作。こちらも超有名。「金鱼 [jīn yú]」をはじめ、タイトルの漢字は日本人なら意味が分かりますね。「どこに逃げた?/逃到哪儿去了呢?」「こんどはどこ(に隠れてる)?/这回躲在哪儿了呢?」などの表現が繰り返し出てきます。YouTubeにたくさん中国語版動画があるので、お気に入りの動画を探してみてください。
『おつきさまこんばんは/月亮,晚上好』
林明子作。我が家の娘たちも大好きな絵本です。月、お月様は中国語で「月亮 [yuè liang]」。「晚上好 [wǎn shàng hǎo]」が「こんばんは」のあいさつ表現です。「你好 [nǐ hǎo]/こんにちは」とあわせて覚えたいですね。
『くっついた』(连在一起)
三浦太郎作。「金魚/金鱼 [jīn yú]」「あひる/鸭子 [yā zi]」「ぞう/大象 [dà xiàng]」「さる/猴子 [hóu zi ]」といった動物の名前が出てきますが、中国語でもとても簡単に読める絵本です。「くっついた」の表現は、調べてみると「亲一亲」と訳されているバージョンもあるようです。翻訳者のセンスが問われますね。
『とりかえっこ/換一換』
さとうわきこ作。こちらは動物の名前だけでなく、中国語での鳴き声が覚えられて楽しいです。日本語ならとても簡単なのに、中国語となると意外と分からない表現が多いことに気付かされました。鳴き声をいかに本物っぽく読むかが、親のがんばりどころです。
少しレベルアップするならこの本
『おててがでたよ』(小手手,出来了)
林明子作。少し文字の量が増えてきますが、子どもの絵がかわいく、頑張って着替えをする子どもを応援しながら、「手」「頭」「顔」「目」「口」「足」といった体の名称が覚えられます。ちなみに中国語では「手=小手手」「頭=小脑袋」「顔=小脸蛋」「足=小脚丫」と表現されていますが、「小」をつけることで「小さい、かわいい」といった意味が加わって、子ども向けの表現になります。日本語でも、「おつむ」「あんよ」など幼児表現があるように、中国語にもあるんですね。
『くつくつあるけ』(小鞋子,走一走)
林明子作。歩き始めて靴を履くようになった1歳くらいの子どもにピッタリの絵本です。我が家は長女がなかなか歩かない子だったので(外で歩いたのは1歳5か月のとき!)、靴に興味を持ってもらおうと、この絵本を読み聞かせた記憶があります。「鞋子(xié zi)」が靴のこと。こちらも先ほどの『小手手~」と同じく、「小鞋子」と子ども向けの表現になっています。「ぱたぱた」「とんとん」「ぴょんぴょん」「ぐーぐー」といった擬音語の表現が心地良いです。
『このかたちなあに』(这是什么形状)
はたこうしろう作。中国語教室で先生が最初に貸してくれた絵本です。いろいろな形が出てきて、「この形は何になるかな~?」という感じで問いかけながらめくると、子どもたちは興味を持ってくれます。他にも『ぼくのいろなあに/我的颜色是什么』『ぼくのからだ ここなあに/我的身体、这是什么』の中国語版もあります。
こちらのYouTubeは、音もクリアでオススメ↓
少し頑張って読みたいオススメの本
『ぐりとぐら/古利和古拉』
中川李枝子作。ここからはさらにレベルがアップしてしまいますが、あまりにも有名な作品なので、日本語で何度も読んで話を理解してからなら、きっと中国語でも雰囲気を楽しんでもらえると思います。ぐりとぐらシリーズは他にもたくさん中国語に翻訳されているようです。
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『わたしのワンピース/我的連衣裙』
西巻茅子作。こちらも中国語で読むには少し長いですが、長女のお気に入りの1冊を最後に紹介。レベルに関係なく、自分の子どもが好きな絵本なら、頑張って練習すると親も一緒に勉強になります。「ラララン ロロロン」といった音の響きや、どんどん変わっていくワンピースの模様が楽しめます。繰り返しの表現も多いので、読んでいるうちに言葉を覚えてしまうかも。
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最後に
いかがでしたか。今回は日本人の子どもにも親しみやすいように日本の絵本を紹介しましたが、外国の絵本でもお子さんのお気に入りの絵本があれば、ぜひ中国語版を探してみてください。
絵本を含む児童書は、中国の図書全体の売上高の中で約25%と最大のシェアを占めているそうで、有名な絵本、知っている絵本なら、たいてい中国語版が見つかると思います。ネットでも購入できるし、図書館でも借りられるし、今ではYouTubeで中国語タイトルで検索すると、結構音源が見つかりますので、発音の参考になります。
「絵本」の良いところは、同じ表現が繰り返し出てくること。これは外国語に限らず、子どもに絵本を読み聞かせる上で良いと言われていることです。
さらに子どもってお気に入りの絵本は何度も読みたがるし、繰り返し読むことで言葉を覚えてしまいますよね。子どもが低年齢であるほど、それが母語だろうが外国語だろうが関係ないと実感しています。我が家の娘たちも、0歳の頃から読み聞かせていた英語の絵本はいまだに読んで欲しがるし、英語の表現も覚えてしまっています。中国語でも、もっとそれを取り入れていこうと思います。
今回紹介した本ではありませんが、日本語版よりも先に中国語版をきっかけに出合った本もあります。外国語を知ると世界が広がるこの感動を、娘たちにもいつか味わってもらえたらいいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。